「粉や味が苦手……」漢方薬をおいしく服用するコツ

[漢方薬の使い方] 2022/03/28
監修:秋葉哲生先生(あきば伝統医学クリニック院長)

医師の90%が処方するも、飲みにくさが課題の漢方薬

最近は、「漢方外来」と標榜していない医療機関でも、漢方薬が処方されることが増えてきました。古い調査ですが、2011年に日本漢方生薬製剤協会が行った調査では、漢方薬を処方している医師は約90%にものぼり、内科や整形外科、婦人科などで多く処方されていることが明らかとなりました。
同調査では、こむらがえりや急性の上気道炎、便秘、更年期障害、疲労・倦怠感などでよく処方されることが分かっており、こうした症状に悩む人の中には、漢方薬を処方された経験がある人も多いのではないかと思います。

しかし、漢方薬の特徴でもあるその匂いなどから、
「漢方薬を出されたけど、まずくて飲むのが苦痛になり継続できなかった」
「漢方薬の独特の匂いが苦手」
「粉が苦手で飲めない」
といった声も多く聞かれます。

また、他の西洋薬とは異なり食前に服用する必要があることから「つい飲み忘れてしまう」という人も少なくありません。結果として家に薬が多く残ってしまう人もいるのではないでしょうか。
このように薬が多く残ってしまうことを残薬といい、服用時間や生活習慣に合っていない場合などに発生します。

口に含んだ水や白湯の上に漢方薬を落とす

では、漢方薬をおいしく飲む方法はあるでしょうか。
味やにおいを軽減させる簡単な方法は、あらかじめ水や白湯を口に含んでから飲むことです。水や白湯を口に含み、漢方薬をその口の中の水の上に落として一緒に飲みます。
味や匂いだけでなく、粉が喉にひっかかることもなく、スムーズに服用できます。

また、オブラートに包む方法もあります。
オブラートの中に漢方薬を入れ、小さく折りたたみます。それを少量の水を入れたコップへ入れます。10秒ほどゆっくり揺らすとオブラートがゼリー状になるので、水と一緒に飲み込むことができます。

小児向けの工夫としては、ジャムやココア、アイスなどの甘いものに混ぜる方法があります。苦味や匂いが緩和されて服用しやすくなります。チョコ味の服薬ゼリーも同様に、漢方薬の苦味が軽減されます。

「証」に合っているとおいしく感じることも

漢方医学では「証」といって、体質や体力、病気に対する抵抗力、症状の現れ方の個人差を表すものさしがあります。自覚症状や、体格、専門医の診断などから判別され、その証にあった漢方薬が処方されています。
そのため、同じ便秘という症状で困っていても、証が異なれば処方される漢方薬も異なります。

証に合った漢方薬の場合、「おいしい」と感じることがよくあります。苦味の強い生薬が含まれていても、違和感なく服用できることもあります。逆に、「おいしい」と服用を続けていると、体質が改善されたことで飲みづらく感じてくることもあります。おいしく飲めるかどうかは、そのときの自分に合っているかどうかの、ひとつのバロメーターとしても用いられます。

漢方薬をおいしく飲むコツをつかんで、健康維持に努めましょう。

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