主な副作用:肝機能障害
公開日:2010.07.08
カテゴリー:主な副作用と注意の仕方を確認しましょう
監修:秋葉哲生先生(あきば伝統医学クリニック院長)
肝硬変まで進んだ人や
体力の落ちている人が服用すると
副作用が出やすい
肝臓病には漢方薬が良く効く場合が多く、体質に合ったものであれば長期にわたって服用できるため、肝臓病を治癒あるいはコントロールすることが期待できます。
ところが、小柴胡湯(しょうさいことう)の服用によってかえって肝機能が悪化したというケースが報告されたことがあります※1。肝臓病で服用してもいいのは急性期から慢性期に移行する段階で体力もまだ残っている状態の人です。肝硬変まで進んだ人や体力の落ちている人が服用すると副作用が出やすいため、このような症状の人の服用は禁じられています。
また、気管支喘息など他の病気の治療のために服用した漢方薬で肝機能障害が起きた例も報告されています※2。
いずれにしても、自分の判断で漢方薬をのむことは避け、疑問があったら、必ず医師、薬剤師に相談しましょう。
※1:厚生省医薬安全局『医薬品等安全性情報 No.146』
※2:『漢方薬による間質性肺炎と肝障害に関する薬剤疫学的検討』(医療薬学2002)