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浅井耳鼻咽喉科医院 浅井和康院長

[外来訪問] 2016/05/18

~漢方薬の新時代診療風景~
 漢方薬は、一般に知られる処方薬(西洋医学)では対処が難しい症状や疾患に対して、西洋医学を補完する使われ方も多く、今後の医療でもますます重要な役割を果たすと考えられます。
 近年、漢方薬の特性については科学的な解明が進んだこともあって、エビデンス重視の治療方針を取る医師の間でも漢方薬が使用されることが増えています。
 漢方薬を正しく理解して正しく使うことで、治療に、患者さんに役立てたい。日々勉強を重ねる、身近な病院の身近なドクターに、漢方活用の様子を直接伺いました。ドクターの人となりも見えてきます。

良い治療法に、古さや新しさは関係ない

 漢方薬を診療に取り入れはじめたのは、喉の違和感や口の中が乾くといった症状を訴える患者さんの悩みに応えたいという思いからでした。こうした症状の多くは慢性的で、西洋薬で治療しても、期待する効果が得られないこともありました。そこで漢方薬を試してみようと考えたのです。漢方薬を使うことで、人間本来の治癒力を高めながら症状を改善していくことができると、評価をいただいています。
 また、当院では、レーザーによるアレルギー性鼻炎の治療や舌下免疫療法、副鼻腔炎の日帰り治療なども導入しています。新しい治療法でも効果があり、安全性が確保できるものは積極的に取り入れています。

「少しでも早く苦痛を取り除くこと」をモットーに

 当院で一番多い漢方薬処方は、西洋薬を服用していても、咳や鼻水がなかなか改善されないケースでしょうか。来院されるのは花粉症を始めとしたアレルギー性の症状や、感染症などによる急性症状の患者さんが多いのですが、西洋薬を飲むことができない、妊娠中の方などもいらっしゃるため、漢方薬という選択肢を用意していることが役立っているようです。
 また、めまい、耳鳴り、喉の異物感に対しても漢方薬が選択肢のひとつです。これらの症状は、ストレスなど心因的な要素で心身のバランスが崩れることが原因の患者さんもいらっしゃいます。最初から漢方薬を処方することもありますが、当院では西洋薬で効果が見られない場合の代替案として提案するケースが多いですね。
 当院では、Webサイトに漢方治療を行っていることを紹介しており、それを見てわざわざ相談にいらっしゃる方も増えています。特に高齢の患者さんが漢方に対する興味、関心が高いように思います。私どもが一番大切にしている診療方針は「少しでも早く患者の苦痛を取り除く」ことですので、それぞれのケースに合わせ、東洋西洋の垣根にとらわれず適切な処方を選択するように心がけています。

数千年の知見を現代に活かしたい

 私が受けた当時の医学教育では、漢方医学について学ぶ機会はありませんでした。そこで大学を卒業後、現場に出てから独学と実践で学びました。風邪だけでも症状や個人の体質、「証」によって、50種もの漢方薬から適切なものを選ぶ必要があります。所見に基づく漢方薬の選択には経験に負うところも大きく、実際に現場で試しながら学んだこともあります。
 漢方は何千年も前から生き続ける治療法で、それなりのバックボーンに支えられています。これを現代の医療に生かすことは、とても意義のあることだと考えています。最新鋭の医療機器や新しい治療法など、新しいものばかりを追い求めるのではなく、古くから長く続くものにも目を向け、生かしていきたいと思っています。当院の患者さんも高齢の方が増え、慢性的な症状に悩む方が少なくありません。西洋薬での治療で効果が得られなかった方には、ぜひ漢方薬での治療も試してみてもらえればと思います。
 

浅井耳鼻咽喉科医院

医院ホームページ:http://www.asai-ent.jp/index.html

京急本線・横浜市営地下鉄ブルーライン「上大岡」駅東口より徒歩1分。「京急ショッピングプラザ・ウィング上大岡」裏手に続く上り坂のふもと右手、白いタイル貼りの建物2階に医院入り口があります。先代から続く医院は地域で開院して今年で50年。長く愛され続ける耳鼻咽喉科です。
詳しい道案内は医院ホームページから。

診療科目

耳鼻咽喉科

浅井和康(あさい・かずやす)院長略歴
1987年 聖マリアンナ医科大学卒業


■所属・資格他

医学博士、日本耳鼻咽喉科学会 耳鼻咽喉科専門医

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