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藤村クリニック 藤村敬二院長

[外来訪問] 2014/08/06

~漢方薬の新時代診療風景~
 漢方薬は、一般に知られる処方薬(西洋医学)では対処が難しい症状や疾患に対して、西洋医学を補完する使われ方も多く、今後の医療でもますます重要な役割を果たすと考えられます。
 近年、漢方薬の特性については科学的な解明が進んだこともあって、エビデンス重視の治療方針を取る医師の間でも漢方薬が使用されることが増えています。
 漢方薬を正しく理解して正しく使うことで、治療に、患者さんに役立てたい。日々勉強を重ねる、身近な病院の身近なドクターに、漢方活用の様子を直接伺いました。ドクターの人となりも見えてきます。

精神科医として概念に捉われない診療を

 私は高校生の頃から、医師になるというよりも精神科医、またはカウンセラーになりたいと思っていました。ところが親から反対を受け、一度断念したという経緯があります。結局大学も法学部に入学しそのままサラリーマンになりましたが、そのときにスイスの精神科医であるカール・グスタフ・ユングの著書を読み、やはり精神科医を目指したいという気持ちが甦ってきました。28歳のときに4年半ほど務めた会社を辞め、佐賀医科大学に入学し、6年の教育課程を経て精神科医となりました。
 その後、10年ほど研修や勤務を経験し、平成9年に開業しましたが、いまでも高校生の頃の思いと同じように医師というよりは精神科医であるという気持ちが強いです。精神科以外にはあまり興味を持てず、ある意味、もっとも興味のある分野で患者さんと向き合えているのは、非常に恵まれていると自分では思っています。
 研修、勤務を経て開業して思うのは、やはり診療の自由度が違うということ。勤務医の場合は一定の制限下で診療を行うので、自由度は決して高くはありません。治療方針の点で、私個人とのズレを感じたこともありました。私自身は精神科医として王道の治療以外にもいろいろと興味を持つタイプなので、開業した今ではカウンセリングや西洋薬に加え、臨床動作法や漢方薬なども治療に取り入れています。
 大切なのは診療や治療の間口を広げること。それは我々精神科医にとっても、患者さんにとってもすごく有益なことだと考えています。

不定愁訴をいかに改善するか、+αで役立つ漢方薬

 もちろん、これまで研修先や勤務先でも漢方薬はありました。しかし私自身の勉強不足もあって、使い方がよくわかっていませんでした。開業してからは自身の診療の幅を広げるためにも、情報収集をして徐々にその知識を深めていきました。
 精神科は特に「頭が重い」「眠れない」「疲れがとれない」といった、自覚症状があるものの、検査をしても原因が定まらないといった不定愁訴をいかに改善するかということが大切です。私のクリニックではそのような不定愁訴に対して、体を動かすことで筋肉の弛緩の仕方を体に覚えさせ、精神的に改善させる臨床動作法を取り入れていますが、西洋薬では治りが遅い人でも、それを行うことで治りがよくなることが多々あります。漢方薬も同じく、西洋薬だけではあまり効果がみられない際に、西洋薬に+αする形で処方すると、すごく楽になる方が多いですね。
 のぼせや冷え性など女性の生理に関係することや、目眩、認知症の付随症状としての興奮や妄想には抑肝散。ちょっと疲れがたまっている、またはたまりやすい患者さんや、憔悴している患者さんには十全大補湯や補中益気湯。これらは多くの精神科医が+α的に使用していると思いますが、漢方薬は種類が多いので、この+α部分をもっともっと増やせるのではないかと考えています。
 また、患者さんの中には「前にもらっていたので」と漢方薬を希望される方も時々いらっしゃいます。そのような要望に応えるためにも、漢方薬の知識は身に付けていきたいですね。

経験を増やし、今後ますます診療の間口を広げていきたい

 漢方薬の知識を広げるには、自身の勉強ももちろんですが、やはり経験が大切だと思っています。これまでも数年をかけて徐々にその幅を広げてきました。その中でいままで気づかなかった使い方に気づいたり、患者さんと向き合いながら使用することで新しい発見が得られました。
 漢方薬は種類が多い分、医師によっても言うことが違いますし、例え同じ症状だとしても使い方が異なることが多々あります。中には漢方薬に否定的な医師もいると聞きます。しかし私のまわりや私自身はまったくそのような意識はないので、これからも自分の治療の中で患者さんと向き合い、診療の+αをどんどん増やし、診療や治療の間口を広げられるように漢方薬を活用したいと思っています。その部分で私は漢方薬に対して期待を抱いています。

藤村クリニック

医院ホームページ:http://www.ss.iij4u.or.jp/~fujimura/

京浜急行線京急蒲田駅から徒歩1分、JR蒲田駅から徒歩12分。臨床動作法や漢方療法を取り入れ、幅広い視点からの診療を目指しています。
詳しい道案内は、医院ホームページから。

診療科目

心療内科、精神科

藤村敬二(ふじむら・けいじ)院長略歴
佐賀医科大学卒業後、東京大学付属病院精神神経科にて研修
後1年間、イタリアのビアガンビーニ精神衛生センターで研修
帰国後、東京拘置所医務部、関東中央病院勤務を経て、
1997年2月に藤村クリニックを開院
■資格・所属学会他

駒沢女子大学大学院非常勤講師、精神保健指定医、臨床動作士

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