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四季の恵みを味わう食養生:夏の薬膳弁当

公開日:2023.06.23
カテゴリー:漢方ニュース

蒸し暑い日々は五臓の「心」と「脾」が疲弊しがちです。食欲が出ない日は、栄養価の高いトウモロコシで栄養補給を。また、イライラでたまった身体の余分な熱を取り除く効果があるパイナップルを疲労回復に役立つ豚肉と合わせて。
また、旬の食材はその季節に体が必要とする栄養素が多く、積極的に取り入れたいもの。塩麹で和えた旬の野菜で夏を味わいましょう。

野菜の塩麴和え

材料(2人分)
きゅうり 1本
にんじん 1/2本
セロリ 1本
プチトマト 4個
塩麴 大さじ2
作り方
  1. きゅうりは乱切りに、皮を剥いたにんじんと筋をとったセロリは3mmの短冊切りに切る。
  2. 鍋にお湯を沸かす。トマトはへたを取り湯むきし、1のにんじんをさっとゆでて冷水で冷やす。
  3. ポリ袋にすべての野菜を入れ、塩麴を入れ軽くもんで混ぜ合わせ、空気を抜いて袋の口をしばり30分ほど冷蔵庫で寝かせて完成。
ポイント

麹菌は発酵の過程で、消化吸収や代謝を促すビタミンを生成します。
塩麴を使うと野菜の食感を損なうことなく、塩味を抑えられながら保存ができます。
ただ、時間が経つと塩味が濃くなることもあるので、塩麴の量は加減しましょう。
にんじんは湯通しすることで色が鮮やかになり、トマトは湯むきすることで味が染み込みやすくなります。

パイナップルの豚肉巻き

材料(2人分)

豚バラ しゃぶしゃぶ用 6枚
塩、コショウ 各少々
豚ロース しゃぶしゃぶ用 6枚
小麦粉(強力粉) 適量
適量
パイナップル小(生) 1/2
A みりん 大さじ1
しょうゆ 大さじ1
バター 適量
パイナップルジュース 50ml
クローブ 4~5個
作り方
  1. パイナップルの皮と芯を取り除き、長さ5cm、1cm×2cmくらいの板状に切り分けたものを6本用意する。
  2. 豚バラと豚ロースは広げて塩・コショウしておく。パイナップル3本に豚バラ肉をらせん状に巻きつける。残りの3本には、豚ロースをはじからまっすぐ巻きつける。
  3. フライパンに油を入れ熱する。2に小麦粉を軽くまぶし、合わせ目を先に焼いてから周りを焼く。
  4. 合わせ目を下に戻してからA・パイナップルジュース・クローブを入れ弱火にしてフライパンにふたをして蒸し焼きにする。豚肉に火が通ったら完成。食べやすい大きさに切り分ける。
ポイント

クローブは、生薬の丁子(チョウジ)としても知られます。胃腸を温め、足元から頭のほうに逆流している「気」を下げる、「温中降逆(おんちゅうこうぎゃく)」という作用を持ちます。

枝豆のつくね団子

材料(2人分)

鶏ひき肉 200g
長ネギ 1/3本
生姜 30g
枝豆(さやから出したもの) 50g
A 小さじ1
みりん 大さじ1
片栗粉 大さじ1
ごま油 大さじ1
作り方
  1. 長ネギはみじん切り、枝豆は少しやわらかめにゆで荒みじん切りに、生姜はすりおろしておく。オーブンは予熱しておく。
  2. ボウルに鶏ひき肉、1Aを入れ、よく練り合わせる。
  3. 鉄板にクッキングペーパーを敷き、2のたねを8等分しスプーンで丸めとり、クッキングペーパーにのせて200度のオーブンで8~10分焼く。中まで火が通ったら完成。
ポイント

焼き上がったつくね団子に黒酢あんをかければ中華風に、また、スープや鍋に入れても美味しいです。
大豆の色が青いうちに収穫されたものを枝豆と呼んでいますが、栄養学の観点上、枝豆は野菜類に分類されます。
豆類と野菜類の両方の栄養素をあわせ持つという「いいとこどり」の特徴があります。

トウモロコシご飯

材料(2人分)

トウモロコシの実
(生でも水煮缶でもよい)
100g
A 生姜(せん切り) 20g
はと麦茶(ティーバッグで煮出したもの) 50mL
塩、みりん 各少々
ごはん 2膳分(300g)
作り方
  1. はと麦茶を煮出しておき、トウモロコシをゆでる際に使う50mLを分けておく(残りはご飯を炊く際に使ってもよい)。
  2. 鍋にAを入れて火にかけ、煮立ったらトウモロコシを加えさっと煮る。
  3. ボウルに炊きたてのご飯と2を入れ混ぜ合わせる。
ポイント

さっぱりしているのに甘くておいしく、さらに栄養価が高いトウモロコシ。
抗酸化作用のあるβカロテン、ポリフェノール、リコピンなどのビタミン、身体をクールダウンする水分・カリウム、便通改善が期待できる食物繊維も豊富です。
夏バテ予防に限らず、健康面・美容面での効果が期待できる万能野菜です。
はと麦にはむくみ改善や肌の保湿などのはたらきがあります。
生姜は生のものは殺菌効果、加熱したものには身体を温める効果があります。

夏の過ごし方

湿気の多い梅雨時は、体内の水分バランスが崩れ、むくみ・だるさが引き起こされやすくなります。
夏には体内を十分に潤しつつも、余分な水分は排出する食材が効果的です。
冷たい飲み物ばかりを取ると胃腸が冷えて夏バテの原因となります。
年間を通して、【胃腸は温かく】を心がけましょう。

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