漢方について相談できる病院検索 漢方について相談できる病院検索

主な副作用:偽アルドステロン症(低カリウム血症、血圧上昇など)

公開日:2010.07.08
カテゴリー:主な副作用と注意の仕方を確認しましょう 監修:秋葉哲生先生(あきば伝統医学クリニック院長)

低カリウム血症(血液中のカリウム濃度が低下)、
血圧上昇、全身倦怠、筋力低下、浮腫などの症状

 「偽アルドステロン症」とは、血中のアルドステロン(血中のナトリウムやカリウムの濃度を調整する副腎皮質ホルモン)の値がそれほど高くないにもかかわらず、アルドステロンが過剰に分泌された時と似た症状を示すものです。

 具体的な症状には、「低カリウム血症(血液中のカリウム濃度が低下)、血圧上昇、全身倦怠、筋力低下、浮腫」などがあります。なかでも低カリウム血症は、ミオパシー(筋肉が委縮して力が入らなくなる病気の総称で、ミオパチーともいう)など深刻な障害をもたらすことがあります。

 これらの症状は「甘草(かんぞう)の過剰服用」「甘草含有処方の長期服用」「高齢者や女性の服用」によって発症しやすいといわれています。もし、芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう) 小青竜湯(しょうせいりゅうとう) など、甘草含有処方を服用中にこのような症状が出た場合、すぐに医師に相談し、適切な処置をしてもらう必要があります。また、既にアルドステロン症、ミオパシー、低カリウム血症と診断されている患者さんは症状を悪化させる恐れがあるので、服用は避けましょう。

 なお、甘草は多くの漢方薬に含まれているだけでなく、みそ、しょうゆなどの食品や市販のドリンク剤、健康食品などにも含まれているため、ともすると過剰摂取しやすい生薬なので十分に注意する必要があります。疑問があったら、必ず医師、薬剤師に相談しましょう。

記事の見出し、記事内容、およびリンク先の記事内容は株式会社QLifeとしての意見・見解を示すものではありません。
記事内容・画像・リンク先に含まれる情報は、記事公開/更新時点のものです。掲載されている記事や画像等の無断転載を禁じます。

外部サイトへ移動します

リンク先のウェブサイトは株式会社QLifeが運営するものではないこと、医療関係者専用であることをご了承ください。