漢方について相談できる病院検索 漢方について相談できる病院検索

小児

公開日:2010.07.08 更新日:2021.03.17
カテゴリー:こんな人は、注意が必要なケースがあります 監修:秋葉哲生先生(あきば伝統医学クリニック院長)

子供の場合、大人と比べて
薬の影響を受けやすい傾向がある。

 小児の虚弱体質やアレルギー体質、過敏体質や成長不良などの場合、漢方薬が有効なことがあります。代表的なものは抑肝散という漢方薬です。抑肝散は、小児の夜泣きである「疳(かん)の虫」に昔から使われてきた薬で、「子どもだけでなく、母親も一緒に服用するとよい」と、中国の明代に書かれた書物にも記されています。 

 小児が服用する際に注意することは、どんな薬の場合でも、薬を分解する力や排せつする機能が弱く、影響を受けやすい傾向があるということです。一般的に漢方薬の服用量は、成人と比較して、7歳以上15歳未満は2/3、4歳以上7歳未満は1/2、2歳以上4歳未満は1/3、2歳未満で1/4以下と規定されています1)

 一般的には小児に対する漢方薬の安全性に関する臨床試験データが十分に蓄積されていないこと、いくつかの生薬は小児に強く作用するため、大人以上に慎重に処方する必要があります。しかし、実際には多くの漢方薬が症状に合わせて用いられており、小児に対する漢方治療が有効であることがわかってきています。

 小児は漢方薬特有の味や香りに対して拒否反応を起こすことも少なくありません。その場合は、ココアや溶かしたチョコレートと混ぜる、1歳以上ならばはちみつと混ぜる、漢方薬用のゼリーオブラートを用いる、少量のお湯で溶かし、冷凍庫でシャーベット状にする、などのひと工夫で服用しやすくなります。

 小児に漢方薬を処方してもらう際には、日頃育児をしている人が、体質やアレルギーの有無などを詳細に医師に告げる必要があります。指示された服用の仕方については必ず守るようにしましょう。疑問があったら、必ず医師、薬剤師に相談しましょう。

参考
  1. 厚生労働省│都道府県知事が承認する漢方製剤の製造販売承認事務の取扱いについて(◆平成29年3月31日薬生薬審発0331第21号)

記事の見出し、記事内容、およびリンク先の記事内容は株式会社QLifeとしての意見・見解を示すものではありません。
記事内容・画像・リンク先に含まれる情報は、記事公開/更新時点のものです。掲載されている記事や画像等の無断転載を禁じます。

外部サイトへ移動します

リンク先のウェブサイトは株式会社QLifeが運営するものではないこと、医療関係者専用であることをご了承ください。