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市民公開セミナー「もっと知ってほしい『がんと漢方薬』のこと」レポート(後編)

[漢方ニュース] 2014/04/02

 2013年11月24日(日)国立がん研究センター国際研究交流会館にて行われた市民公開セミナー「もっと知ってほしい『がんと漢方薬』のこと」のレポートです。今回は、漢方薬と西洋薬の違いや、がんサバイバー・増田さんの講演や会場から寄せられた質問に答えたQ&Aトークセッションをご紹介します。

大きな副作用だけでなく小さな不調にも漢方薬を

 NPO法人みんなの漢方 理事長・女性医療ジャーナリスト・乳がんサバイバー 増田美加さんから、実際にがん治療を経験し漢方薬を服用している立場から講演が行われました。
 「漢方薬は体質由来の症状や数値に表れない不調が得意なので、がん治療においてももっと役に立つはずと感じています。私も30代で不妊治療を開始、月経前症候群や吹き出物、便秘、花粉症、そして乳がん治療、更年期とさまざまな症状において漢方薬を服用してきました。現在こうして元気でいられるのも漢方薬のおかげだと思っています。特にがん治療においては、元気な自分を取り戻すために手術などの治療を行いますが、疲れやすくなったり、小さな不調が続いたりとなかなか元気だった頃の自分が取り戻せず、失うものがあまりにも多いと悩んでいる方も少なくありません。そんな時に漢方薬は、患者さんのQOLをアップさせ、前向きに生きるためにもっと使われてもよいと思います。また治療開始前も心のケアや体力保持のために用いることができますし、漢方薬を服用することで生きる希望や活力が出てくることは、自分自身の経験からも感じます。これからがん治療の選択肢のひとつとして、漢方薬をもっとたくさんの人に知ってもらいたいですね」

Q&Aトークセッション

 まだまだがん治療において「漢方薬を服用したい時に主治医がわかってくれない」「漢方薬を服用したい場合にどのように話していいかわからない」という声は少なくありません。こうした様々な不安を解消するために行われたQ&Aトークセッション「もっと知ってほしい『漢方薬』のこと」では、講演を行った医師などが患者さん方の質問に対して回答しました。
 そこで出てきた質問と回答を抜粋して紹介します。

Q. 漢方薬を服用したい時主治医に言うのがいいのか、専門医を探したほうがいいか。使用を拒否されないためのコツを教えてください。

A. 確かな情報を見せることと看護師などのスタッフに相談を
 「医師は基礎研究やバッググラウンドがわかっているデータなど確かな情報なら首を縦に振ってくれます。だから今日のプログラムの内容や新聞の切り抜きなどを見せてみる、また私どものような漢方を扱っている医師から手紙を書いてもらうことも有効です」(芝大門いまづクリニック院長 今津嘉宏先生)
 「まずは間に入るスタッフに話すといいと思います。化学療法室の看護師や院内にある相談支援センター、緩和ケア認定看護師やがん看護専門看護師、通院中なら受付で『看護師と話したい』と医師ではなくスタッフと話すと漢方薬も処方してもらいやすくなります」(藤沢湘南台病院がん看護専門看護師 林ゑり子さん)

Q. 漢方薬は水で飲まないとダメ? 飲みづらいイメージがあります

A. コーヒーやココアなどでもOK。飲みやすい方法を探して
 「漢方薬は熱湯で煎じ製剤化しているのでどのような飲み方をしても特に問題はないと考えられますので、飲みづらければコーヒーやココアで飲んでも構いません」(医療法人徳洲会札幌東徳洲会病院 先端外科センター長 河野透先生)
 「入れ歯のある方は粉がひっかかって飲みにくいことも。その場合は80度のお湯大さじ1杯で溶かすと飲みやすくなります。ただし匂いと味が強くなるので、ここに氷1つ入れると気にならなくなります。またそれでも苦いと感じるなら、抹茶やコーヒー、ココアと混ぜて、苦いものには苦いものをプラスすると味がわからなくなります。また、オブラートを使うこともオススメします。コップに指1.5~2本分の常温の水を入れ、そこにオブラートに包んだ漢方薬を入れ2~4分待ちます。ゼリー状になるので水ごと飲んでください。または、お湯に溶かし一日かけてゆっくり飲むようにするのもいいですね」(芝大門いまづクリニック院長 今津嘉宏先生)

Q. 症状が軽いうちに使うのか、ひどくなってから使うのか、そのタイミングは?

A. 症状が出る前に予防的に飲むのがベター
 「抗がん剤の投与時期が決まったら、その前から飲むほうがよいでしょう。漢方薬の力を大きく発揮させるためには症状が軽いうちや出る前から飲むのがコツです」(医療法人徳洲会札幌東徳洲会病院 先端外科センター長 河野透先生)

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