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男性更年期障害の辛い症状を漢方で改善

[症状別得意分野] 2014/08/13

女性のものだけではない 更年期障害

 「更年期障害」と聞くと、女性だけのもの、と思っていませんか? 女性の更年期障害は、誰もが多かれ少なかれ一度は通らなければならないものという認知がありますが、男性更年期に関しては、社会的にもまだ十分な認知があるとはいえません。さらに男性更年期は症状が起こる人とそうでない人がいることや、女性と同じように様々な症状が起こるために男性更年期障害と診断されないまま重症化してしまう方も少なくありません。
 男性更年期障害の原因は女性と同様に男性ホルモン(テストステロン)量の低下によるものですが、女性に比べて減少レベルが緩やかであること、また個人差が大きいこともあり、だいたい50~60代ですが若い方だと30代後半、高齢だと70代で発症する方もいます。
 男性更年期障害の症状は、主に3つあります。

  1. 身体症状…発汗、ほてり、筋力低下、頭痛、頻尿、疲れやすいなど
  2. 精神症状…イライラ、不眠、気力低下、集中力の低下、うつ傾向など
  3. 性機能障害(ED)…性欲低下、勃起障害、射精障害、オーガズム障害

 EDの患者数はおよそ1130万人いるといわれていますが、実際に治療を受けたことがある患者さんは90万人ほどだとも言われています。これはきわめてプライベートな問題であることも大きく関係しています。
 しかしながら男性更年期障害の場合、多くの患者さんは性機能障害ではなく、身体症状、頭痛が続く、疲れが取れない、気力がないなど多くの不定愁訴を訴えると言います。症状が続いているのになかなか原因がわからないということで悩んでいる方も少なくありません。中にはうつなどの精神症状がひどいために精神疾患と診断を受けている場合もありますが、向精神薬などを服用しても症状がなかなか改善せずに悪化してしまう例もあるそうです。

男性更年期障害の特徴である様々な不定愁訴にも漢方薬は有効

 男性更年期障害の診断には、以下のような問診票と男性ホルモン値の結果などを用い、男性ホルモン補充療法や漢方薬による治療を行います。男性更年期障害には以下のような漢方薬が用いられます。

プロフェッショナルの【眼】

身体症状だけでなく精神症状、性機能の改善にも漢方薬は有効
長野赤十字病院
泌尿器科 部長 天野俊康先生

 男性更年期障害は、女性と同じように子供の独立や昇進、定年退職、親の介護など、ライフステージの変化によって起こりやすくなります。年齢と共に男性ホルモンの量は減少していきますが、生真面目な性格だったり、心理的に大きなストレスが引き金となって発症します。受診される患者さんのうち排尿障害などの泌尿器科の症状よりも、頭痛、だるさ、気力低下、ほてりなど身体症状を主訴とされる方が非常に多く、なかなか症状が改善しないために非常に辛い思いをされている方も少なくありません。
 症状はもちろんのこと、患者さん一人ひとりのバックグラウンドを伺った上で、漢方薬を処方するとそれだけで症状が改善されることが報告されています。私の調査でも約1か月の服用で、不定愁訴が改善しています。(漢方医学 Vol.28 No.1 2004より)
 男性ホルモンの値はストレスでも低下していきます。症状があるのにも関わらず病名がつかないことが原因となってさらに症状が悪化してしまう場合もあります。医療機関で処方される漢方薬は、こうした精神的なストレスも緩和し、身体症状を緩和してくれますので男性更年期障害には非常に有効なお薬と言えます。
 ただし、漢方薬といっても薬ですから副作用には一定の注意が必要ですし、それぞれの体質や症状を見極めた上で薬を決めることが大切です。そのためにも自己判断せず、医師の診断を受け、適切な治療を受けることが重要です。

参考サイト

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