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肥満(ウエストまわり)

公開日:2010.06.01
カテゴリー:病気と漢方 監修:慶應義塾大学医学部非常勤講師 表参道福澤クリニック副院長 福澤素子

お腹のぜい肉 撃退しよう!

せき 最近、お腹まわりにたっぷり脂肪がついて、スカートやズボンがきつくなったとお悩みの方、いませんか。お腹のぜい肉が気になって仕方がないのに、食欲旺盛で食べることを抑えられない。便秘もあって、イライラするなど、気分もすっきりしませんね。
 いわゆる「肥満」には、男性に多い内臓脂肪型と女性に多い皮下脂肪型があります。主に内臓脂肪型はウエストや胃のあたりが太り、皮下脂肪型は下腹部やお尻、ふとももなど下半身が太るのが特徴です。漢方では、肥満を筋肉質でがっちりした「固太りタイプ」、皮下脂肪が多い「水太りタイプ」に分けて考えます。中年以降の太りすぎは、ほうっておくと膝の関節を傷めるだけでなく、とくに内臓脂肪が必要以上に多くなってくると、糖尿病、高脂血症、高血圧、心臓病、痛風、肝臓病などの生活習慣病を引き起こす傾向が高まり、注意が必要です。脂肪を減らすには、食事療法と適度な運動、そして規則正しい生活が大切です。

漢方薬にできることは

 漢方では、固太りタイプの肥満には防風通聖散を、水太りタイプには防已黄耆湯(ぼういおうぎとう) などを症状や体力に応じて使い分けます。体力があり便秘がちな人によく使われる防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん) は、皮下脂肪だけでなく、内臓脂肪を燃やし、生活習慣病の発病を防ぐとともに、基礎代謝量をアップし消費エネルギー量を増やして、やせることを助ける働きがあります。防已黄耆湯は、色白で汗かきの疲れやすい水太りタイプの方に用いられ、膝の腫れや痛みにも有効です。脂肪を減らすには、食事療法と適度な運動が基本となりますが、このように漢方を用いることにより、種々の症状を同時に改善できるという特徴があります。

くらしの中の予防法

食事
過食は厳禁。間食は避け、一日三回きちんと食べる、夜遅く食事をとらない、早食いをしないなど、食事回数や食事時間にも気をつけましょう。腹八分目を守り、バランスのとれた食事をしましょう。また、揚げ物など油をたくさん使う料理、濃い味付けの料理はできるだけ控えましょう。
運動
ウォーキング、水泳などの無理なくできる運動を続けるよう心がけましょう。息を吸ったり吐いたりしながら行う有酸素運動が効果的です。

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